足のしびれ×抗がん剤の副作用による末梢神経障害の鍼灸治療
1.つま先~足先のしびれ
腰陽関の外方の圧痛硬結に刺鍼。
2.下肢後面~つま先のしびれ
尾骨の外方の圧痛硬結に刺鍼。
3.下肢外側のしびれ
仙腸関節の曲がり角の圧痛硬結に刺鍼。
手技手法
- 用鍼はステンレス1寸3分1番鍼。
- 刺鍼ポイントを取穴して、先ずは切皮し、それ以上は刺さずにしびれが変化したかを患者に確認する。
- 変化したらそれ以上は刺さずにその深さを限度として置鍼する。
- 変化しなければ鍼を刺入して進める。刺入深度は抵抗まで。鍼尖が抵抗に当たるのを度として刺入を止める。
- しびれが変化したかを確認する。変かしたらそれ以上は刺さずにその深さを限度として置鍼する。
- 変化しなければ上記を繰り返す。
- 深さが合えばしびれは変化する。
適応疾患
- 脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 椎間板ヘルニア
- 閉塞性下肢動脈硬化症
- 糖尿病性神経症
- 抗がん剤の副作用による末梢神経障害
抗がん剤の副作用による末梢神経障害の鍼灸治療
一般社団法人東洋はり医学会関西名誉会長宮脇優輝先生が、当会7月例会の臨床こぼれ話にて、抗がん剤の副作用による末梢神経障害の症例を話されました。
議論に非ず実行ということで、早速臨床追試したところ、次々と効果がみられました。
宮脇先生ありがとうございます。
治療の仕方
しびれている箇所の皮膚としびれていない箇所の皮膚をよく観察すると、正常な皮膚には生理的な皺や指紋があるのに対して、しびれている箇所の皮膚は、
- 皺や指紋がない。
- テカっている。
- 肥厚している。
- 熱感がある。
等の異常な触覚所見を呈しています。
その異常な皮膚のど真ん中であったり、正常な皮膚と異常な皮膚との境界線に施灸します。
筆者は1ヶ所につき1~3壮、知熱灸をします。
施灸すると皮膚の感じが正常に近づきます。
そうであれば予後は良です。
治療回数を重ねていく度にしびれが取れていきます。
本治法の大事
ここにご紹介させていただいた治療法は、経絡治療の標治法です。
病を治するには本を求むということで、何といっても本治法による生命力の強化が本筋です。
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