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扁鵲(秦越人)と難経
稀代の名医、扁鵲(秦越人)は、『難経』にて、命門は生気の原であると、医道の奥旨に達しています。
そして、その盛衰を三焦で捉え、五臓を原とする主たる変動経絡の虚実を弁え、補瀉調整し、生命力の強化をはかることを鍼灸治療の本道としました。
これを為さんがために編み出されたのが、六十九難、七十五難、八十一難の治療法則であり、この千古不滅の大原則が、脉作りの臨床を可能たらしめます。
◆六十九難曰.
經言.
虚者補之.實者瀉之.不虚不實以經取之.何謂也.
然.
虚者補其母.
實者瀉其子.當先補之.然後瀉之.
不實不虚.以經取之者.是正經自生病.不中他邪也.當自取其經.故言以經取之.
◆七十五難曰.
經言.
東方實.西方虚.瀉南方.補北方.何謂也.
然.
金木水火土.當更相平.
東方木也.西方金也.
木欲實.金當平之.
火欲實.水當平之.
土欲實.木當平之.
金欲實.火當平之.
水欲實.土當平之.
東方肝也.則知肝實.
西方肺也.則知肺虚.
瀉南方火.補北方水.
南方火.火者木之子也.
北方水.水者木之母也.
水勝火.子能令母實.母能令子虚.故瀉火補水.欲令金不得平木也.
經曰.
不能治其虚.何問其餘.
此之謂也.
◆八十一難曰.
經言.
無實實虚虚.損不足而益有餘.
是寸口脉耶.
將病自有虚實耶.
其損益奈何.
然.
是病非謂寸口脉也.
謂病自有虚實也.
假令肝實而肺虚.肝者木也.肺者金也.金木當更相平.當知金平木.
假令肺實而肝虚微少氣.用鍼不補其肝.而反重實其肺.故曰實實虚虚.損不足而益有餘.
此者中工之所害也.
以下に基本脉型を記します。
基本脉型と治療法則
☑69難型
適応側の肺脾補、反対側の肝瀉。
☑75難型
適応側の腎補、同側の心または肝瀉。
☑69難型
適応側の肝腎補、反対側の脾瀉。
☑75難型
適応側の心補、同側の肺または脾瀉。
☑69難型
適応側の脾心補、反対側の腎瀉。
☑75難型
適応側の肺補、同側の肝または腎瀉。
☑69難型
適応側の腎肺補、反対側の心瀉。
☑75難型
適応側の肝補、同側の脾または心瀉。
☑69難型
適応側の心肝補、反対側の肺瀉。
☑75難型
適応側の脾補、同側の腎または肺瀉。
適応側の肝腎補、反対側の肺瀉。
適応側の肺脾補、反対側の心瀉。
適応側の心肝補、反対側の腎瀉。
適応側の腎肺補、反対側の脾瀉。
適応側の脾心補、反対側の肝瀉。
難経解説書
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