ものもらい(めばちこ)の治療
昨晩のこと、「右目がおかしい」と息子が言うので見てみると、上瞼の中央のへりにめばちこができている。
応急処置。
患側の右合谷を探ると、沢田流合谷に著明な圧痛硬結を確認。
知熱灸10壮(知熱灸をこわがるお子さんには無理をせず無熱灸20壮。セルフケアにドライヤー灸10壮で十分効きます。)。
次いで、やはり右患側の中央厲兌に中野式柳下てい鍼の尻尾の方をあて補い、気至るを度として抜鍼して治療を終える。
一晩様子を見てまだひいていなかったら、きちんと本治法をやろうと思っていましたが、翌朝にはきれいに治っていました(*^^*)
めばちこは手足の陽明経の変動です。
その裏にある五臓の生気の不足を補い陽明経に邪実を浮かして瀉せるように本治法を行えば経過よく治ります。
夜も夜で息子も早く寝たいからパパッと治療してという要望に応え、本治法は割愛して標治法だけで行いましたが、めばちこの標治法として合谷がよく効きます。
また、根結を使うとさらに整いやすくなります。
〈霊枢・根結篇〉に詳しいですが、患部が上瞼の中央ですから、瞳孔線上は胃経ですので、胃経の根結が使えます。
胃経は根が厲兌で結が頭維や承泣です。
結である目(承泣)に症状があるので根である厲兌を使います。
この場合は爪甲根部の角よりも中央の厲兌の方がよく効きます。
※終始篇は誤りです。正しくは根結篇です。
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